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    1年かかって果たした約束

    8月14日、イスタンブールでLiverpoolは、EL優勝チームであるチェルシーを延長の末2-2、PK戦で5-4と破り、スーパーカップ優勝に輝いた。地元紙リバプール・エコーは、「Liverpoolはこれでメジャーな公式戦の優勝回数で2位のマンチェスターユナイテッドに1差となり、正式にイングランドで最も成功しているクラブとしての地位を奪還した」という見出しで、今季初のトロフィーを称える記事を掲げた。

    その内訳は、Liverpoolが46(リーグ優勝18、CL/ヨーロピアン・カップ6、FAカップ7、リーグカップ8、UEFAカップ3、ヨーロッパのスーパーカップ4)、マンチェスターユナイテッドが45(リーグ優勝20、CL/ヨーロピアン・カップ3、FAカップ12、リーグカップ5、EL/UEFAカップ1、カップ・ウィナーズ・カップ1、ヨーロッパのスーパーカップ1、インターコンチネンタル・カップ1、FIFAクラブ・ワールド・カップ1)というものだった。

    「コミュニティ/チャリティ・シールドは、今ではメジャーなトロフィーとなったが、1992年のシステム改変の前まではチャリティ試合としての色が強く、引き分けの際は(PK戦なしで)両チームが勝者となったため、通算優勝回数には含めない」と、同紙は解説していた。

    コミュニティ/チャリティ・シールドは、21-15でユナイテッドの方が勝っていることを認識した上で、Liverpoolファンは、通算46(+15)回目の優勝を祝った。「最も重要なことは、チームが優勝する習慣を身に付けて、もっと多くのトロフィーを取るべく自信を持って進むこと」。

    加えて、9日前に夏休み明けで合流したばかりのサディオ・マネが、あたかもプリシーズンの調整など不要とばかりのシャープな動きを見せて、この試合で2ゴールを決めたことが、ファンに歓喜をもたらした。

    通算優勝回数の「数え方」ではリバプール・エコー紙に異論を唱えたユナイテッド・ファンも、マネに対する評価ではぶれはなかった。「この夏にレアルマドリードに取られることを祈っていたのに。もともとマネは、Liverpoolのフロント3の中でも特に優れていると恐れていたが、その脅威は増す一方だ」。

    そしてマネは、ユナイテッド・ファンの心配を増幅するかのように、3日後のプレミアリーグ戦(対サウサンプトン、試合結果は2-1でLiverpoolの勝利)でもゴールを重ねた。

    「アフリカ・ネーションズ・カップで決勝進出して(試合結果は1-0でアルジェリアが優勝)、7月20日まで代表チームの仕事が続いた末に、決勝で敗れる失意を味わったマネが、心身ともに疲れ果てて戻って来るのではと心配でたまらなかった」と、Liverpoolファンは当時を振り返った。

    そして7月末、Liverpoolのチーム一行が揃ってプリシーズン戦で調整を固めていた頃に、アフリカ・ネーションズ・カップの大会を終えて、夏休みで帰郷したマネの様子が伝えられた。これまでにも、故郷バンバリに、病院やモスク設立の費用を寄付するなど貢献を重ねていたマネは、新たに学校の建造費用を負担したもので、その建築現場を見に行った時の写真が掲載されていた。

    母国セネガル代表チームの悲願があと一歩というところで散ってしまった大会の失意を抱いていたマネを、人口2000人の村バンバリの住民は、「ヒーローの帰郷」として盛大に歓迎した。

    地元の子供たちが、マネ自身がかつてボールを蹴っていた広場に走って行き、「僕はサディオ・マネだ」と、憧れの選手の名前を叫んでいる、と実話を明かした村長は、「地元の誇りとなったマネは、自分のルーツを決して忘れないだけでなく、控え目な態度を貫く真の名士」と、笑顔で語った。

    この報道を引用したリバプール・エコー紙は、「2018年5月に、キエフでのCL決勝戦を控えて、マネは故郷への誓いを語った。『決勝戦の日は、バンバリの全2000人の人たちが僕を応援してくれるのだから、勝って故郷に優勝メダルを持ち帰る』と。そのマネの決意は、1年かかって達成された」と締めくくった。

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    ピーエルエフジェイ

    Author:ピーエルエフジェイ
    平野圭子(ひらのけいこ)
    プレミアリーグ ファングッズ店長です。

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