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    「ミスター・リライアブル」のプレミアリーグ500試合

    12月8日のランチタイム・キックオフ戦で、Liverpoolはボーンマスに4-0と快勝し、その前のバーンリー戦(試合結果は3-1でLiverpoolの勝利)に続きアウェイの連勝を記録した。開幕16試合無敗でクラブ記録を塗り替え、プレミアリーグの首位に立った。

    その試合で、ハットトリックを含み会心のプレイでスカイTVのマン・オブ・ザ・マッチに輝いたモー・サラーが、授賞式で、プレゼンター役のジェームズ・ミルナーに向かって、「僕はこの賞は受け取れない」と拒否したことで、TVを見ていたファンは一斉に目を点にした。

    「この試合は彼(ミルナー)の500試合という記念すべきものだから、彼が受賞すべき」と、サラーはスカイTVのアナウンサーに真顔で主張した。「彼のキャリアは輝かしいもの。僕は、自分のキャリアの中で、これから頑張っていいプレイをしたい。でも、今日はもらうわけにはいかない」。

    首を横に振り続けたサラーと、困惑しながらも嬉しそうに微笑んでいたミルナーの姿に、ファンの拍手は絶えなかった。「いい場面を見せてもらった。サラーの行動は寛大だし、何よりミルナーがベテランの副主将として、チームメートに心から尊敬されている実態が伺えた。ミルナーは、若手から慕われて敬意を抱かれるにふさわしい業績の持ち主」。

    「今日の試合では、正直、サラーが秀でていたのは確かだが、他の全員が10点満点の7点を超えるくらいの良いプレイを見せた。特にミルナーは、負傷のため急遽入ることになったライトバックで、あたかもこのポジションで何年もやってるベテランのような安定した試合をした」と、ファンは頷き合った。

    ミルナーのプレミアリーグ500出場は、ボーンマス戦の前に全国メディアも一斉に報道した。史上僅か13人目という500試合のマイルストーンに到達することになったミルナーは、現役選手の中では最多だった。

    「バーンリー戦で通算ゴール数を50としたミルナーは、いまだにプレミアリーグでは『ミルナーが得点した試合では負けがない』記録を維持している。しかもバーンリー戦の同点ゴールは、ミルナーがLiverpoolのタイトル争いのカギを握る存在であることを、再確認させられた」と、デイリー・ミラー紙はミルナーの偉大な記録を称賛した。

    地元紙リバプール・エコーが、ミルナーのユーモア精神を込めて、「その重要なゴールの報酬は、レフトバックだった」と続けた。ミルナーの同点ゴールをきっかけに攻撃増強を仕掛けたユルゲン・クロップは、レフトバックのアルベルト・モレノに代えてストライカーを投入した。そのため、ミルナーがレフトバックに回ったものだった。

    「ミルナーが、500試合のキャリアの中で、自分が最も得意とするミッドフィールドでプレイしたのは約半分と、様々なポジションで使われてきたが、ミッドフィールドに固執するためにLiverpool入りを選んだことは有名な話だった。2016-17季はレフトバックでシーズンを終えたことに対して、ミルナーがクロップに『率直な意見』を表明したことも誰もが知るところ。そして、バーンリー戦の次は、負傷のためライトバックでスタートという、二重の『報酬』が待っていた」。

    「これまでアウトフィールドではセンターバック以外全てのポジションを経験しているミルナーにとっても、ライトバックは僅か2度目だった」と、ミルナーの「ミスター・リライアブル」ぶり(※どのポジションをもこなす選手、という意味)を強調した上で、エコー紙はクロップの言葉を引用した。

    「500試合目にGKで出すと言っても、きっとミリーならできたと思う」と、ジョークを言った後で、クロップは真面目な口調で締めくくった。「ともあれ、ミリーのプレミアリーグ500試合という記念すべき場面を、共にできるのは光栄」。

    2002年に16歳でデビューして16年間、複数のビッグクラブで主力としてプレイし、プレミアリーグ優勝2回を含む多くのメダルを勝ち取ってきたミルナーは、シーズンチケット・ホルダーでありユース・チームで育ったクラブでもある、地元で熱烈なファンとして心に抱き続けているリーズユナイテッドについて、今年10月の創立99周年に際して本音を語った。

    「デビューできた時は夢の実現だと思った。唯一、残念だったのはもっと長くリーズでプレイしたかったこと」。2004年に、実質的に倒産に直面していたリーズは、クラブの財政を立て直すためにスター選手を売りに出し、その移籍金を赤字補填に回さざるを得なくなった。ミルナーもその一人としてニューカッスルに移籍させられたのだった。「クラブのために仕方なかった」。

    「リーズは今でも毎週、試合結果をフォローしている。99歳おめでとう。100歳の誕生日はプレミアリーグで迎えられることを祈っている」。

    エコー紙は締めくくった。「ミルナーのLiverpoolでの契約は2020年6月まで。その後はリーズに戻って『やり残した仕事』を完了させるのか、それともLiverpoolで契約更新するのか、現時点ではわからない。ただ、来月33歳となるミルナーが、500試合という数字を暫くは増加し続けること、Liverpoolにいる間はクロップにとっての『ミスター・リライアブル』であり続けることは間違いない」。

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    ピーエルエフジェイ

    Author:ピーエルエフジェイ
    平野圭子(ひらのけいこ)
    プレミアリーグ ファングッズ店長です。

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