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    ここはアンフィールド(This is Anfield)

    9月18日、「今季のCL優勝候補同士の対決」と注目を集めたPSG戦で、Liverpoolは内容的には終始優位に立った末に、インジャリータイムの決勝ゴールで3-2と勝利を収めた。

    翌日のレキップ紙は、両チームの選手の評点を掲げた記事で、83分の同点ゴールを出したキリアン・エムバペと、同アシストのネイマールに10点満点の4点を付けるなど、「完敗を喫した」地元フランスのPSGを酷評し、Liverpoolとアンフィールドのヨーロピアン・ナイトを称えた。

    「You'll Never Walk Aloneが威圧的に流れる中で、アンフィールドのスタンドは、チームと一体になってCL初戦を圧勝で飾った」。

    リバプール・エコー紙は、試合前にネイマールが「アンフィールドが有名なスタジアムであることは、もちろん知っている。でも僕は既に6月にブラジル代表チームの試合で経験している(親善試合のクロアチア戦、試合結果は2-0でブラジルの勝利)」と、軽く語った言葉を引用し、「アンフィールドのヨーロピアン・ナイトを知らないネイマールは、後から激しく後悔することになるだろう」と、冷ややかだった。

    「昨季のCL準々決勝の前に、マンチェスターシティのレロイ・サネが『アンフィールドのファンが熱心だということは知っている。プレミアリーグで既に経験しているから(試合結果は4-3でLiverpoolの勝利)。でも、それに威圧されることはない。僕は大声援の中でプレイする方が好きだから』と言った。ふたを開けると、アンフィールドのヨーロピアン・ナイトに圧倒されたシティは3-0と屈服し、サネはトレント・アレクサンダー・アーノルドに手玉に取られて終わった。ネイマールも同じ運命をたどるだろう」。

    予測が的中し、シーズン第一回目のヨーロピアン・ナイトとなったアンフィールドを、リバプール・エコー紙は、「ユルゲン・クロップ時代の通算でトップ5に入るパフォーマンス」と評点を付けた。1位は2016年4月のドルトムント戦(EL準々決勝、試合結果は4-3でLiverpoolの勝利)、2位は2016年5月のビヤレアル戦(EL準決勝、試合結果は3-0でLiverpoolの勝利)、3位は2018年4月のマンチェスターシティ戦、4位は2018年4月のローマ戦(CL準決勝、試合結果は5-2でLiverpoolの勝利)だった。

    「マンチェスターユナイテッド戦(2016年ELラスト16、試合結果は2-0でLiverpoolの勝利)もトップ5入りしないくらい、数多くのヨーロピアン・ナイトを実現してきたアンフィールドは、通常は後半のノックアウト・ステージにより盛り上がるが、今季は第一戦目からピークに達した」と、現在の好調ぶりを表現した。

    かくして、リバプール・エコー紙が強調し、敗れた側のレキップ紙が脱帽し、イングランドの全国紙が一斉に持ち上げたアンフィールドのヨーロピアン・ナイトについて、筋金入りのエバトン・ファンで現在はアナリストとして活躍しているジョーイ・バートン(現フリートウット・タウン監督)が、「確かに、ヨーロッパのカップ戦のアンフィールドは凄い。でも、それを何故プレミアリーグの試合で出せないのか?」と水を差した。

    これに対して、Liverpool陣営が反論を保留にしていたところで、ユルゲン・クロップが間接的に回答を出した。9月22日のアンフィールドで、Liverpoolがサウサンプトンに3-0と勝ってプレミアリーグ開幕6戦6勝とした試合の後だった。

    「チームが全力で勝ちを目指して頑張って、良いプレイをすれば、スタンドは一層沸き上がる。スタンドが沸けばチームはより良いプレイができるようになる。それはピッチの上とスタンドとの相乗効果。例えばサウサンプトン戦では、前半はチームの攻撃もスタンドもハイピッチだったが、後半はやや硬くなった」。

    「PSG戦とサウサンプトン戦とでスタンドの声援が違う、と言われれば、それは違う試合だから当然としか言えない。ピッチの上が低調な時にもスタンドには最高の盛り上がりを求めるのは勝手だと思う。私は全く問題ない。逆に、良くないプレイをしてしまった時にもブーイングしたりというネガティブな反応がないことを嬉しく思っている」

    「今のLiverpoolは、ピッチの上のパフォーマンスと、試合結果と、スタンドの声援が全てタイアップして良い状態にある。私が対戦相手のチームの監督だとしたら、アンフィールドに来るのは気が重いと感じるだろう」と、クロップは真顔で語った。

    それは、今季第一回目であり通算5位のヨーロピアン・ナイトを食らったPSG監督のトーマス・トゥヘルが、試合後のインタビューで漏らした一言が裏付けていた。通算1位の試合で既にインジャリータイムの決勝ゴールを経験していたトゥヘルは、トンネルに掲げてある標識を読み上げて、つぶやいた。「ここはアンフィールド(This is Anfield)。まさに、ここの人たちが得意としていることをやられてしまった」。


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    ピーエルエフジェイ

    Author:ピーエルエフジェイ
    平野圭子(ひらのけいこ)
    プレミアリーグ ファングッズ店長です。

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