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    2017/4/8 ストーク1-2リバプール(ブリタニア・スタジアム)

    時間が早かったので、クラブショップもがらがらで、ゆったりと買い物ができた。そこから、正門の方に戻ると、12時半になっていた。結局、市内観光の時間などまったくなかった、と苦笑し、スタジアムから最寄りのパブに入ることにした。

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    (パブ)

    前回も同じパブに入ったことをふと思い出した。2008年9月のエバトン戦を見に来た時のことだ(試合結果は4-2でエバトンが勝ち)。パブの中は、エバトン・ファンとストーク・ファンが混ざって和気あいあいとしていた。

    今回も、というか、このスタジアムの周りにあるパブはここくらいなので他に選択肢はなかった。ジン・トニックを買って、庭に出る。6人がけの席が空いていたので座って、マッチ・プログラムを読見始めたところで、同じテーブルに座ってもいいですか?と聞かれたのでOKする。ふと見ると、リバプール・ファンの5人グループだった(うち2人が、リバプールのマーク付きのポロシャツなどを着ていたので、わかった。試合のシャツは誰も来てなかった)。

    リバプールから来たのですか?と聞くと、スカーバラから来たとのこと。あら、そうですか。スカーバラとは、リバプールからは結構離れている。ともあれ、そこから会話が始まる。

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    (スカーバラから来たリバプール・ファンのグループ)

    その人たちと一緒になってからすぐに、ストーク・ファンの男性が来て(同じく、ストークのマーク付きのポロシャツを着ていた)、話に参加する。結局、この人たちと試合開始前ぎりぎりまでずっと話し込んだのだった。まるで仲間みたいに!

    その会話が、物凄く面白かった。ストーク・ファンの男性が、ストークの現オーナーの方針のいくつかについて、ファンは反対していることなど教えてくれた。スタジアム名が、スポンサーになったベット365に代わったことが最大のポイントだったとのこと。

    「ファンにとってはブリタニア・スタジアムだ。ベット365スタジアム、とは思ってない」と、その男性は言った。

    ちなみに、私にとってもこのスタジアムはブリタニア・スタジアムだった。イングランドのフットボール・ファンの間で有名な、「平日の夜の寒くて雨が降るブリタニア・スタジアムでは、バルセロナでも勝てない」という言い回しが、言えなくなるのは寂しい。というか、前回来た時から昨季までずっと、ブリタニア・スタジアムだったのだもの。(マンチェスターシティも同じだ)

    言うまでもなく、今回、市内で道を聞いた時には「ブリタニア・スタジアム」と言えばみんな、誰もがすぐに分かって教えてくれた。(これも、マンチェスターシティも同じ)

    尚、このストーク・ファンの男性は、このテーブルに近づいてきて、(明らかにリバプール・ファンだと分かるテーブル)「前回は6-1だった」から始めた、ちょっと「ぎょっ」とした感じだったが、後から振り返ると、義理堅いファンだと思った。

    ちなみに、もうひとつ、「ぎょっ」としたネタは、私がトイレに行くから荷物を見ててくれますか、と隣のリバプール・ファンの男性に頼んだ時のこと。「大丈夫だよ、彼らはリバプールの人ではなくスカーバラの人だから」と言ったのだった。

    これは、リバプール市民に対する固定観念で、「リバプールの人は物を盗む」というネタだった。

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    (ストーク・ファン)

    そんな感じの、ちょっと乾いた笑いになった場面はあったものの、殆どの会話は、結構楽しかった。何しろ、その組み合わせで1時間半くらいずっと、喋っていたのだ。

    ずっと後になって、もっと込み始めた時に、後から来た別のリバプールファンのグループが入ってきて、足が悪い初老の男性に席を貸して欲しい、と言ってきた。勿論、OKして席を譲る。と同時に、その男性が我々の会話に参加することになった。

    なんと、その男性は、(仲間はチケットは持っているが、その人だけはチケット取れなかったらしく)、チケットがないので、このあたりのパブで試合見られるところはないか?という質問をした。(この国では土曜日の3時の試合はTV放送がない)すると、ストーク・ファンの男性が、パブを紹介してくれただけでなく、そのパブに電話して、話を通したのだった。初対面だというのに、そんな感じで、親切な行動をしてくれたのだった。

    ちなみに、私はスタジアム付近でジョー・アレンのスカーフを買い、しかもストークのクラブ・ショップの袋を持っていたので(服装は一切、色はなし)、パット見た目では、どちらのファンともわからない。しばらく話をした後で、おもむろに、そのストーク・ファンの男性が私に向かって、「あなたは、ジョー・アレンを見に日本からわざわざ、ストークまで来たの?ストークのファン?それとも、リバプール?」と質問したのだった!

    私は正直に答えるつもりだったが、たまたま、割り込みが入って回答するチャンスがなくなった(回答せずに済んだ)。ただ、リバプール・ファンだということは、分かっていたようで(さんざん、チーム編成の話などしていたので、内容的に分かったのだろうと思う)、続けて「これまでもストークに来たことはあるの?」と質問した。プレミアリーグ昇格シーズンに来た、と答えると、急に、笑顔になった。「すごい!2008年に来たんだね!」と、素直に喜んだ。

    なんか、地元のベテラン・ファンの気質に振れたような気がした。

    今日の席はどこかと聞かれたので、チケットを見せる。£44のチケットを。すると、「ポッシュ(お金持ち、という感じの意味)な席だね!」と言われた。その男性は、シーズン・チケット・ホルダーなので1試合当たり£18だとのこと。そして、リバプール・ファンは、アウェイ・チケット上限制度が適用され、£30だったとのこと。なるほど。

    そして、試合開始20分前くらいになって、やっと、みんなでスタンドに向かう。そこからは、みんな、席がばらばらなので挨拶をして別れた。

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    (なんとなく、みんなで一緒にスタジアムに向かう)

    かくして、あっという間に時間が過ぎ、ギリギリにスタンドに入る。両隣は既に来ていたので、軽く挨拶をして、座った。親子連れが多かった。

    そして、「ポッシュな席」の意味は、座ったとたんに理解できた。なんと、ベンチのすぐそばで、トンネルからベンチまでの中間くらいの位置で、前から5列目くらいだった。控えの選手がゆっくり歩いてくる姿がじっくり、見えた。

    IMG_0559.jpg IMG_0565.jpg IMG_0582.jpg (私の席からピッチを見たところ)

    ちょうど、ピーター・クラウチが100ゴールのトロフィーを贈られるエキシビションが行われていた。私は、周囲のストークファンと一緒に立ち上がって拍手した。周囲と一緒に「クラウチー」と叫びながら。

    その後、選手が続々と通った。周囲のファンは、みな、選手の名を呼んで拍手していた。リバプールの選手にも!だから、私も一緒に「ルーカス!」などと叫んだ。さすがにリバプールの選手はこちらに向かって手を振ってはくれなかったが、ストークの選手は一通り、ホーム・スタンドに向かって手を振った。

    後半になって、前半に負傷で交代してしまったジョー・アレンが通った時は、こちらに向かって手を振っただけでなく、スタンドの子供たちの手を握ってにっこり笑っていた。ジョー・アレンがストークで大人気の理由がさらに分かったような気がした。

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    (ボビー・フィルミーノとマルコ・グルイッチ)

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    (マルコ・グルイッチとユルゲン・クロップ)

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    (トレント・アレクサンダー・アーノルドとベン・ウッドバーン)

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    (ハーフタイムにボビー・フィルミーノとフィル・コウチーニョがウォームアップしていたので、後半早々のサブで出ることがなんとなく予想できた)

    試合は、ご存知の通り、ストークが先制するという苦戦だった。得点の瞬間、私は、(通常と同じように、ホーム・チームに敬意を表して)周囲のストーク・ファンと一緒に立ち上がった。言うまでもなく、喜んで周囲の人と抱き合ったりはしなかった、というか、さすがに心の中は苦しかったので黙って立っていた、という感じか。

    そして、後半フィルとボビーが得点した時には、(声を出さないように)口を押えて下を向いた。周囲のファンに失礼な行動はしてはいけない、という配慮だ。ただ、私の行動からはアウェイ・サポーターとはわからなかっただろうと思う。苦しかったが....

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    (トラベリング・コップ。この日も盛大だった)

    ちなみに、フィルとボビーの得点の後で、アウェイ・スタンドあら赤い煙が出た。ふむ...

    あと、シモン・ミニョレのスーパーセーブは凄かった。周囲のファンが「なんで入らなかったの?」と驚愕する。ストークの選手がコーナーに向かったので「あ、セーブなんだ!」と目を丸くする、そんな感じだった。誰もが素直に脱帽してくれていた。

    すごい、ミグ!(と、叫ばなかったが)

    後は、さすがポッシュな席だから、というか、親子連れが多かったせいか、下品なチャントは出なかった。少なくとも、私の周囲では。レフリーがやり玉に上がっていた。「あなたが注目されていますよ、マイク・ディーン」のチャントには爆笑させてもらった。

    そして、リバプール戦で、相手ファンからサイン・オンがでないのは非常に珍しい、と、心から感心した。

    試合後、周りの人と挨拶をして、スタンドを出た。

    なにしろストークからマンチェスターへは列車はたくさんあるが、ストーク・オン・トレントの駅にたどり着くという大きな仕事が待っていた。早々に出て、駅に向かった。

    そして、スタンドを出た瞬間から、「鉄道の駅へはどう行けばいいですか?」の質問を、ずーーーっとしまくって、片っ端から聞きまくって、なんとかたどり着いた。スタジアム近辺だけでも5回は質問したと思う。道が進むにつれて、人が減って行くので、人を見つける度に、質問した。

    それは正解で、結構、間違っていて引き返した。

    途中から、聞く人を探すのに苦労するくらいに人気のない道が長かった。不安になったので、だれかれ構わず、見つけた人に聞きまくった。大きな分かれ道に至った時、若い男性のグループが見えた。その人たちがさっさと行ってしまいそうだったので、走って追いついて、質問した。そんな感じで、合計20人くらに助けられたと思う。

    そして、道を聞いた人々全員が、一人の例外もなく、親切に教えてくれた。心が温まった。

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    (1時間半以上かかってやっとたどり着いたストーク・オン・トレントの駅)

    結局、来てよかったと心から思った。観光こそは出来なかったが、この町の人々の温かさに触れて、この町を知ることが出来たような気がした。

    ストークの皆さん、ありがとう!

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    プロフィール

    ピーエルエフジェイ

    Author:ピーエルエフジェイ
    平野圭子(ひらのけいこ)
    プレミアリーグ ファングッズ店長です。

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