Liverpoolを取り巻く「陰謀」?

    9月26日、Liverpoolはホームでのアストンビラ戦で3-2と勝って、今季3勝目を記録した。試合前に「Liverpoolの次期監督候補」の噂が大々的にイングランド中を覆っていただけでなく、クラブがうち2人にコンタクトを取ったという「内部情報」がヘッドラインを飾っていた中での勝利だった。

    ビラ戦の試合後のインタビューで、ブレンダン・ロジャーズは、「私を追い出そうとしているグループがいる」と、不穏な言葉を発し、にわかに離れかけていた世間の注目を再び集中させた。「ビッグ・クラブでは、成績が芳しくないと監督クビの噂が出る。でも、Liverpoolの場合は他のクラブよりも遥かに悪質で、私に対する批判はヒステリックとも言える。そもそも、マンチェスターシティ、アーセナル、チェルシーの方が敗戦の数ではLiverpoolより多いのに(※)」。

    ※EL/CL、リーグカップを加えて今季9試合中、Liverpoolは3勝4分2敗でリーグ8位、マンチェスターシティ(6勝分3敗でリーグ2位)、アーセナル(5勝1分3敗でリーグ4位)、チェルシー(4勝2分3敗でリーグ15位)。

    これに対して、地元紙リバプール・エコーは「ロジャーズは誰のことを非難しているのだ?」と、元選手のアナリスト、親Liverpoolのメディア(同紙含む)、ファン、外部の各反応をまとめる記事を掲げた。「最も厳しいファンですら、実質的なボイコットに加えて、試合中に間接的な批判のチャントを飛ばし、ブーイングすら出たロイ・ホジソンの末期に比べると遥かに忍耐強い」と、エコー紙はロジャーズの「ヒステリック」論に対して間接的に反論した。

    折しも、9月12日のマンチェスターユナイテッド戦(3-1でLiverpoolは敗戦)の翌週に、スティーブン・ジェラードが、新刊のオートバイオグラフィー「マイ・ストーリー」のプロモーション番組で、「コーチ兼任という話をもらっていたならば、迷わずLiverpoolに留まった。実際には、コーチの話が出たのは、僕が既に出る決意を発表した後のことだった」と明したことで、Liverpool陣営は大きく揺れていた。

    というのも、その時点でLiverpool FCの担当役員イアン・エアが、ファンやメディアからのクラブ批判に対して「ジェラードは試合に出たい、という理由で去る決意をした。コーチの話には興味を示さなかった。だから、クラブとしてはジェラードを留めることは不可能だった」と、説明したのだった。

    いったい、どのような「陰謀」がLiverpoolを取り巻いているのか?と、疑問を抱いたファンに、9月19日のインディペンデント紙が、ヒントを与えた。

    「Liverpoolのクラブのトップは、2つに分かれている。オーナー企業FSGの社長であるアメリカ人のマイク・ゴードンと、地元出身で元々Liverpool FCの役員だったイアン・エアの2人が、リバプール市内のビルにオフィスを構えて、クラブを運営している。いっぽう、FSGの筆頭オーナーであるジョン・ヘンリとチェアマンのトム・ワーナーはアメリカ合衆国にいて、ゴードン&エアと連絡を取っている」。

    「Liverpoolが惜しくもリーグ優勝を逃した2014年の夏には、マージーサイドと合衆国の両トップが、ロジャーズに高い評価を付けた点では一致していた。ところが、合衆国側の指令の中に含まれていた重要なポイントの一つが、どのような理由によるか不明ながら、マージーサイド側で実行に移されずに終わった」。

    「それは、イングランド代表から引退ばかりのジェラードについて、『何があってもLiverpoolに引き留めるように』というものだった。ヘンリとワーナーは、ジェラードのクラブにとっての存在感を重要視しており、『現役引退後もクラブに留まるよう、今から下地を作る』計画を掲げていた」。

    「実際には、ジェラードとの契約更新交渉は、なかなか開始しなかっただけでなく、初回ミーティングの場にエアは遅刻した上に、話し合いを早々に切り上げたことで、ジェラードの陣営に非常に悪い印象を与えた。コーチ兼任という話は、ジェラードが1月に出てゆく決意を宣言した後で初めて提示されたものだった」。

    更に、インディペンデント紙の記事は、ロジャーズの「ヒステリック」論に及んだ。

    「今年の夏に、ファンやメディアは監督交代を予測した。しかし、ゴードン&エアは、2013-14季の成績を理由に、ロジャーズ引き留めに固執した。2015-16季が開幕して、スタートに苦戦している最中にも、合衆国のヘンリ&ワーナーに向けて、『何ら問題はない。負傷欠場中のジョーダン・ヘンダーソンとダニエル・スタリッジが復帰すれば、チームはまた勝ち始める』と、楽観的な報告を上げ続けた」。

    「並行して、FSGは、ロジャーズに代わる監督として数人の候補者に打診していた。その中の一人であるユルゲン・クロップに関しては、これまで2度コンタクトを取ったが、踏みとどまっていた。それは、クロップと共に働いた経歴を持つ人物から『Liverpoolの監督にするのはやめた方が良い』という証言が出ていたからだった」。

    スパイ映画並みの「陰謀」説が飛び交う中で、明らかなのは、チームが勝ち続ければ、ネガティブな憶測記事は、消えてしまうだろうということだ。

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    Author:ピーエルエフジェイ
    平野圭子(ひらのけいこ)
    プレミアリーグ ファングッズ店長です。

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