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    2+2が5になるプレミアリーグのヘッドライン

    9月1日に移籍ウィンドウがクローズし、夏中続いたジョン・ストーンズの「移籍サガ」は終止符を打つ。チェルシーからの3回の話に対して、エバトンは「売り物ではない」と蹴り続けたが、ここ数年、スター選手を多額の移籍金でビッグ・クラブに奪われ続けてきたエバトンでは、「売り物ではない」の言葉は「価格つり上げの決まり文句」として解釈されていただけに、8月27日の最終宣言に、メディアは驚き、ファンはホッと胸をなでおろした。

    クローズシーズン中には、根も葉もないものも含めて、移籍の噂話がメディアを埋め尽くすのは常だが、クラブ間で実際に交渉が行われている移籍話が、シーズン開幕後も続く時には、当事者の精神面に影響することも少なくない。ストーンズの場合は、マインドゲームの第一人者と言われているジョゼ・モウリーリョの標的になったことから、メディアの「2+2が5になる」憶測報道は激化した。

    8月16日のマンチェスターシティ対チェルシーで(試合結果は3-0でシティの勝利)、ジョン・テリーがハーフタイムに交替させられた時には、「モウリーニョがストーンズに対して暗黙のメッセージを送った」と騒がれた。更に、翌週のWBA戦(試合結果は3-2でチェルシーの勝利)でテリーが退場になったことで、世の中のメディアは「チェルシーがストーンズ獲得をテコ入れするのは必至」と加熱した。

    しかし、その過剰な脚光の中で、ストーンズは精神的な強さを見せた。

    19歳でエバトンのセンターバックとして名を上げた後で、2014年10月には負傷で3ケ月の長期欠場に苦しんだ経歴を持つストーンズは、一回り大きくなって復帰した。そして、負傷欠場中にもチャリティやファン・サービスなど、クラブの仕事を熱心にこなしたストーンズは、「非常に純粋な青年で、出会った人々全てに対して心から歓迎の気持ちで対応する」と賞賛されていた。

    8月23日のエバトン対マンチェスターシティ(試合結果は0-2でシティの勝利)で、「グッディソン・パークでの最後の試合?」と注目されながら、マン・オブ・ザ・マッチの活躍をしたストーンズに、イングランド中のアナリストが拍手を送った。「21歳の若手が、これだけ毎日騒がれながら、全く平常心で試合に臨み、プロとしての責任を果たしている」。

    この夏、同じく「長引く移籍サガ」の当事者となったダビド・デヘア(マンチェスターユナイテッド)や、サイド・ペラヒーノ(WBA)は、「試合に集中できる精神状態ではない」と、ベンチ入りすらしていなかったのに対して、ストーンズは1試合も欠かさず出場していた。

    8月29日のアウェイのトットナム戦(試合結果は0-0)で、スタンドのエバトン・ファンが、ビートルズの「キャント・バイ・ミー・ラブ」の替え歌で「チェルシーはお金ではストーンズを買えない」と歌った姿が、「2+2が5になる」メディアの攻撃に負けない強さを維持したストーンズに対するファンの支持を表していた。

    さて、プレミアリーグのヘッドラインが「2+2が5になる」のは移籍ウィンドウだけではなかった。

    8月29日に、アンフィールドでウエストハムに0-3と大敗を食らったLiverpoolは、メディアの猛批判を受けたのはもちろん、「次にクビになる監督のオッズ」が一気に急上昇した。「開幕3戦を終えて2勝1分とまずまずのスタートを切ったLiverpoolが、ホームで52年間無敗の記録を持つウエストハムを迎えて、相手の堅い守りを崩すことが出来ず、守りのミスで自滅した」と、この1敗で一気に危機に突入したかのように書き立てた。

    更に、試合前の記者会見で「開幕3戦で無失点はディフェンスの特訓の成果」と語ったブレンダン・ロジャーズの言葉を引用し、辛辣な批評を加えた。「昨季の諸悪の根源と言われたデヤン・ロブレンについて『すっかり自信を取り戻して、本来に戻った』と褒めた途端に、気を緩めて集中力を失ったかのように、ロブレンから致命的なミスが出た」。

    Liverpoolファンは、全国メディアの過剰反応には眉を顰めながらも、今季これまでの4試合の内容については厳しい評価を下していた。「開幕4戦で、良いプレイが出来たのはアーセナル戦(試合結果は0-0)の前半45分だけ。ラッキーなミス・ジャッジのお蔭で2失点が無効にされて、1得点がプレゼントされた。ミス・ジャッジがなければ、本来は3戦1勝2敗1得点の後で、ウエストハム戦で奥深い問題が露呈された。監督残留、コーチ陣の交替、戦力補強と放出の末に、結局、チームは昨季の暗黒の時期から何も変わっていない現実が判明した」。

    「才能はあるが実績がない若手監督にとって、Liverpoolは荷が重すぎる」という議論が繰り返される中、イングランド中の厳しい観察の下で開始した今季は、1敗1敗が「2+2が5になる」メディアの攻撃をそそることは、誰もが予測していた。そのプレッシャーの下で、チームが精神的な強さを見せることが必要となる。

    プレミアリーグ観戦(2015/8/14)Liverpool vボーンマス

    今回の旅行では、毎日早起きしており、殆ど眠っていないことに気づいて、23:30にマッチ・オブ・ザ・デイが終わってすぐに眠ることにした。

    ところが時差ボケで、04:30に目が覚めてしまった。しばらくベッドに入っていたが、眠れないので起きることにした。ただ、今日はなにしろ帰りが遅くなるので朝は少しゆっくりしようと思い、8:30食事と計画していたのだった。

    7:30頃に街中に出て、またMENを買いに出る。ついでに紅茶をもう少し買っておいた。これが最後の買い物となった。リバプールでは、クラブショップで少し買い物をする予定ではいたが、いわゆる土産は買えない。本当に、凄い海外旅行になってきた....

    8:30、予定通り朝食にする。これがホテルでの最後の朝食だ。それからMENを読んで、9:30にコーチ・ステーションに向かった。1時間もかからないのでコーチで行くことにしたのだ。ちなみに、天気は今日も良いらしく、雨は降らないという。したがって、雨用のジャケット(Liverpoolの紋章付)は不要となり、いつものジャケットでそのまま出かけることにした。色なしの服装で、夜中にマンチェスター市内を歩いても問題ないという...まあ、もっともそういう危険はないだろうが。

    コーチのチケットを買って、10分くらい時間があったので周囲を散策することにした。運河のあたりを少し。なんと、マンチェスター市内ですらもろくに散歩していない。あの穴が開いたマンクニアン・ウェイにも行く時間がないままマンチェスターを去ることになる。ふむ。

    コーチはいきなり15分遅れで出発する。しかし、リバプール到着はほぼ定刻だった。高速道路は100キロ以上で走っていることは想像できた。

    リバプールのコーチ・ステーションに着く。ああ、ここは変わっていなかった。写真を撮り、Facebookにアップする。ふむ、遅い。今回はWiFiが殆ど使えなかったので凄いパケット通信になるだろうなあと想像しながら...。ホテルのWiFiも、パスワードを教えてもらったものの、あまりの遅さで使えない。PCは仕方ないが、モバイルはWiFiなしの方が速いので、ずっとなしで使っていた。

    そのままアルバート・ドックに向かう。すると、ミュージアムを過ぎたところにShankly Hotelが見えた。まもなく開店とは聞いたが、こんなところにあったのかと感動する。この町も、最初に来た時にはビートルズのゆかりの場所もろくにない、灰色の空の汚い街というイメージが強かったのに、今ではビートルズ関連の建物はあちこちにあり、凄い観光地になっている。リバプール・ワンも凄い大がかりのショッピング・ストリートだし。

    マシュー・ストリートに入ると、Cavernクラブの前には花束が置かれていた。すごい...

    Wall of Fameの前でストリート・ミュージシャンが歌っていたので、£1を献上した。ちなみに、アルバート・ドックのストリート・ミュージシャンは、なんとなくロジャー・ウォーターズに似た感じのおじさんだったので、この人にも結局£1を献上した。にっこり笑ってありがとうと言ってくれた。

    街中で音楽の生演奏が聞けるというのは良いことだから、そのくらい献上するのは安いものだとしみじみ思った。

    11:45ころにアルバート・ドックに入る。なんと、その時間から既に、明らかに試合のために来たようなLiverpoolファンが既にシャツを着て歩いていた。凄い。サンダーランドよりもシティの方がすごかったが、リバプールはシティよりも上だった。

    アルバート・ドックで食事をしようと思い、まずは一周(試合の日の願掛け)する。リバプール・ミュージアムの方に行き、隣のビルの入口にあるカフェに入ることにした。その時にはまだ誰も食事をしてなかったが、私が食事を頼んでテラス席に座って食べ始めると、どんどん食事の客が入ってきた。出る頃にはすっかりレストランらしくなっていた。

    ちなみに、ここではタパス3種類とワインにしたが、とても美味しかった。パンのおいしさには感激した。先にお金を払って席に着いて食べるパブのような方式で、どう考えてもパンは明らかに脇役なのに...

    食事を終えて、アルバート・ドックの方に戻り、逆方向に出てリバプール・ワンのクラブショップで買い物をすることにした。

    ふと、シャツが欲しくなった。やはり、シーズン初試合に色なしで行くのは何かという気がしてきたので、シャツを買うことにした。さて、誰にしようか?ふむふむ....浮かばなかったので、人気No.1のコウチーニョにした。そして、赤よりもアウェイの黒の方がかっこよく見えたので、ホームなのにと思いつつ、黒にした。

    レジでタグを外してもらって、いつでも着れる準備をして。

    バス・ステーションに着くと15:00過ぎだった。まだ少し早いし、甘いものが食べたくなったので、カフェに入って紅茶とケーキを食べる。そして、アンフィールドへ。16:00前には着いてしまうが、パブに入って少し休みながら回りをじっくり見て歩きたかったのと、シーズン初試合だから早い方が良いだろうと思った。結果は、正解だった。適度にゆっくり一周できた後で、パブはまだすいていて座れた。ガラガラではなく、既にファンが来ていたし。

    さて、フットボール・タイムの開始だ。このフットボール旅行のハイライトでもある。楽しまなければ。

    それにしても、メイン・スタンドの工事現場は凄かった。一角が完全に交通停止になっていて、広い範囲で工事が行われていた。工事現場の写真をぱちぱち取る。

    ペイズリー・ゲート横のパブに入る。ジン・トニックを買って(£6.5!!マッチデイ価格だ)、席に着く。そして、クラブショップで買ったシャツを着る。すると、向かいに座っていた北米アクセントの男性が「おお、シャツを着るの」と声をかけてくれた。この人たちと少し会話を交わした。カナダから来たという。(アメリカ?と聞いたらカナダだと言われた。ごめんなさいと謝った)。

    それから一服しに外に出る。煙草を吸っていると、目の前に立っていたタクシーの運転手さんが声をかけてくれた。「アンフィールドは初めて?」と質問されたので、いや、もう何回も来ていると答える。あなたは試合に行くのですか、と質問すると、その男性は、悲しそうな顔をして、「チケット代が高くて試合には行けない」と苦笑する。「今もここから歩いてすぐの場所に住んでいるのだが、試合には全く行けなくなった」。

    私は「26年前に初めて来た。その時はチケット代£8だった」と言った。すると、その男性は、急に親しい表情で話し始めた。1960年代にボーイズ・ペンに入っていた頃の話を聞かせてくれたのだ。6-7歳の頃に、車の番をするアルバイトをしながら、試合終了30分前になるとコップから入って試合を見て、それから終わったらさっと戻ってきて、車の番をずっとやってたふりをしたのだ、と笑った。ああ、なんと...伝統的なスカウサーという人だった。

    煙草を終えて、中に入る。そういって挨拶すると、その男性は「また会いましょう」と言ってくれた。なんか、サンダーランドでもそうだったが、今回は良い出会いに恵まれた。嬉しくなった。

    パブの中で暫く凄し、17:30頃に外に出る。さっきのタクシーはいなくなっている。お客さんを連れて走って行ったのだろう。

    まだマイクとの待ち合わせまでには時間があったので、Family Parkに入ることにした。歩く道の途中で、コウチーニョのシャツのネタで何人かと会話を交わした。やはり色を見に着けるべきだとしみじみ思った。そのうちの一組は、イタリアから来た男の子で(ご両親と一緒の3人組だった)、ミニョレのシャツを着ていた。このご家族とはFamily Parkでまた再会したのだった。あちら側も覚えていてくれて、ガッツ・ポーズをした。

    さて、Family Parkに入る。ここはまともに入るのは初めてだった。良く見るとアルコールを売っていた。さっそくワインを飲もうと思い、カウンターに行くと様子がおかしい。なんと、レジが故障してしまったらしく、急きょ販売中止になったという。みんな苦笑しながら、隣に行く。隣もレジが故障していたが、でも手作業で販売するという。

    めでたくワインを入手して、近くのテーブルに立った。すると、ステージで生演奏をやつていた。凄い。やはりシティだけではなかった...

    ふと見ると、ボーンマスのシャツを着た二人組が隣にいた。話しかけると、会話が始まった。この二人はオックスフォード在住で、今日はオックスフォードから来たとのこと。「ホーム・スタジアムは収容人数が僅か11,000そこそこだから、ホームのチケットを獲得することは至難の業。アウェイの試合にはできるだけ行こうと思っている」とのことだった。

    ボーンマスのチームや監督の話、アダム・ララーナがボーンマス出身であること、などなどいろんな話をしているうちに時間があっという間に過ぎて、18:30になっていた。マイクには18:45にはAbbeyに行っているからと言っておいたので遅刻だった。ボーンマスのふたりとお別れして、スタンリー・パークに向かった。

    Abbeyに入ったのが18:45だった。すると、マイクだけでなくサイモンやフィル、全員が既に来ていた。おお、さすがはシーズン初ホーム試合だ。しかも、フィルは珍しくLiverpoolのシャツを着ていた。フィルと、息子さんの話をした。フィルは喜んでくれた。息子さんは元気だとのこと。11年前に初めて会って、一緒にボルトンのアウェイに行った時のことを、次に会った時に鮮明に覚えていて、思い出話を語り合った息子さんだ。あの時には14歳だったというのに、なんともいい息子さんだ。この親にしてこの子あり、という感じ。ちなみに、フィルのお父さんとも会ったことがあるが、この人もとても良い人だ。そもそも、先祖代々シーズンチケット・ホルダーという人々はみな、すごく面白い面を持っている人格者ばかりだ。フィルのご一家も例外ではない。もちろん、マイクも。

    フィルの息子さんはマンチェスター大学に行っていた時に、リバプール市まで試合を見に来ていたのだから、今日の試合の後も問題なくマンチェスターに帰ることができるよ、とはマイクから聞いていた。

    さすがに今日はいつもより早めにスタンドに行くことになった。40分前くらいにパブを出て、スタンリー・パークを横切ってアンフィールドに行く。この一行は全員が先祖代々シーズンチケット・ホルダーだが、メイン・スタンドはマイクだけで、みんなシャンクリー・ゲートでとりあえずお別れする。

    マイクに連れられてメイン・スタンドに入る。裏側の工事はあったが、スタンドは何も変わっていない。ゲートも変わっていない。普通に入場できた。ちなみに、この日はクラブショップで買い物をして荷物を持っていたのでチェックがあるかと予期して、バッグの口を開けていたのだが、さすがにこのゲートはシーズンチケット・ホルダーが圧倒的に多いためか、チェックなどなしであっさり入れた。

    スタンドに入り、席までマイクが連れて行ってくれて、ハーフタイムに来るからと言ってくれて別れる。座ると、右となりは私と同じくらいの年代の女性だった。挨拶して、ちょっと会話を交わす。この人は、今日はゲストで、普通はこの席は友人(シーズンチケット・ホルダー)の席なのだとのこと。さすが、8月はどのクラブでもこのようなことが多い。

    さて、試合開始。You'll Never Walk Aloneは気合いを入れて歌った。この日のバージョンも拡張バージョンで、スピーカーが終わった後も、スタンドのファンが歌い続けた....ああ、日本ではテレビでこの場面が映っているのだろうと、ふと思った。

    えーと、試合のことはほぼ割愛する。というか、アンフィールドはジャイアント・スクリーンがないので、試合中に行われたことがあまりスタンドに伝わらない。

    あのゴールも、コウチーニョがオフサイドだったことは、試合後にパブに集合した時に初めて聞いた。その時には我々は、角度から言ってもオフサイドとは思わず(疑った人はいたが、レフリーの方が良い視界にあったので、レフリーを信じた^^;)、周囲でみんなで抱き合って喜んだ。

    ゴール祝いの後で、隣の女性がキャンディをくれて、みんなで食べながらゴール祝いをやった、と言う感じだった。返す返すも、楽しかった。

    ちなみに、後半早々にヘンダーソンが交代させられた時も、理由が負傷(まがい)だったとは、我々のスタンドでは誰も感じてなかった。というか、メイン・スタンドにいた我々から見えたヘンドの表情は、非常にムカついていた、というか、調子が悪いから交替させられた、ということに不満を感じていた選手のように見えた。

    試合中も試合後も、我々スタンドの間ではその話題で満載だった....ははは、テレビでは解説者が負傷の話をすぐにしたらしいことは、その日のマッチ・オブ・ザ・デイで聞いたが。

    試合が終わり、マイクと出口で落ち合って、パブに向かう途中にいろいろと情報を聞いた。マイクの席はエクゼクティブ・ボックスのすぐ後ろなので、ジョン・ヘンリが見えたとのこと。もちろん、その時点では私は知らなかったので、驚いた。「オーナーなのだから、たまには来るべきだ」と、先祖代々シーズンチケット・ホルダーのマイクは冷静に言った。その通りだと思った。

    パブに着いて、解散するまでの会話の中では、地元のシーズンチケット・ホルダーの間では、ブレンダン・ロジャーズは決して人気はないということが良く理解できた。試合後のインタビューの風景が、パブで放映されたが、この時間帯だったので音声はオフになっていた。そこで、みんなが「素晴らしい試合だった、と言っているのだろう」とものすごい皮肉交じりで語り合う。みんな、ロジャーズのジョークそのものという無駄な語りに辟易しているのだった....

    楽しいひと時が終わり、マイクにライム・ストリート駅まで送ってもらって、いよいよ今回の観戦旅行が締めくくる。もちろん、リバプールからマンチェスターに帰るという一仕事は残っていたが、電車は多くの人々がLiverpoolファンだったし、なんとなるような気がした。

    実際に、深夜過ぎの時間にビクトリア駅に着いてから、ピカデリーの近くのホテルまで15分くらい歩いて帰った時にも、まったく心配も感じなかった。トコトコ歩いて、たんたんとホテルに着いた。睡眠時間の少なさの方が心配だった...

    20150818 去る日

    05:00起きして、シャワーを浴びてから荷物をまとめて、チェックアウトする。06:05に部屋を出る。なんと、今回は天気快晴、これなら歩いて行ける。前回はいきなりの豪雨で、タクシーでピカデリーまで行ったというオチだったが、今回は大丈夫だった。

    徒歩15分弱、ピカデリーに着いて、空港までの切符を買って、電車を待つ。座りながら、時の速さをしみじみ感じた。ああ、今回は特に楽しかった...もう帰る日になってしまったのだと残念なくらいに。

    昨夜、マイクおよびいつもの一行と別れた時に、次はいつ来るの?とみんなから質問された。例のごとく。そして私は、たぶん来季になると思う、と答えた。いつものように。この日々がいつまで続くのかわからないが、続く限りは大切にしたい。

    そして、さようならマンチェスター。また来ます。

    プレミアリーグ観戦(2015/8/14)マンチェスターvチェルシー

    2日目、今日は出発はややゆっくりなのでたっぷり朝食が取れると思っていたところ、思惑が見事に外された。というのは、7:30にレストランに行くと、なんとアジア系の国の小学生らしき団体(100人くらい?)がレストランを占拠していた。引率の先生らしき人が列を作らせて、子供たちがずっと朝食のコンポートを占め続けていたのだった。

    うむむむ....空いてる席を辛うじて見つけて座る。というか、隣にいた男性(1人)にこの席空いてますかと質問すると、ひどくぶっきらぼうに「知らない。私は自分の番を待っているだけだから」と言われた。あらあら、相当お怒りのようで。

    ただ、後から考えると、アジア人なので私もこの団体の一人だと思われたのではないかと思った。黙って席に着き、しかたないので紅茶だけついで来て、席に座って子供の列が切れるのを待つことにした。(30分くらいして、隣の男性は私がこの団体の一人ではないとわかったように見えた)

    とにかく、待っても待っても子供の列は切れない。8時過ぎた頃に、隣の男性が引率の先生を呼びつけて、苦情を付けていた。そうとう激怒しているように見えた。

    この団体以外の客はパラパラといて、子供の列に入って取っていた。それにしても...

    40分くらい待って、やっと子供の列が切れたので自分も食べ物を取りに行く。すると、目玉焼きのプレートのところで引率の先生と一緒になった。ふと見ると、目玉焼きがなくなっていた。

    その先生は、ホテルのスタッフに向けて「目玉焼きが切れている」と文句を言う。うむ...私は、その先生に向かって「こんなに一気に団体が入れば切れますよ」ときつく言った。すると、その先生は謝り口調になった。

    ともあれ、そのような感じで、2日目も朝食をろくに取れなかった。諦めて、8:30朝食を終えて部屋に戻った。9時過ぎくらいには出て、まずはスタジアムに行こうと思っていたのだった。というのは、紙のチケットを受け取りに行く必要がある。昨夜のメールでは、チケットオフィスは10時に空くと書かれていた。ただ、チケットの購入確認が8/13に届いた時には11時に空くと書かれていた。なんとも、混乱続きだった。

    何しろ、サウス・スタンドが拡張工事を終えて3階スタンドが新装開店だ。シーズン初のホームの試合にスタンドの新装開店、そのスタンドのシーズンチケットが£299で売られることになったので、これまでのシーズンチケット・ホルダーで希望者は場所を移ることもあり、という仕組みになっていた。

    で、その新スタンドは、試合の前に市の許可が必要ということで急きょ8月12日にオープン・トレーニングをやって、そこで市の許可が取れたら初めてGOが出るということになっていた。したがって、サウス・スタンドに移動したいシーズンチケット・ホルダーの元の席が一般販売(メンバーも含めて)になるか否かも、8月12日のオープン・トレーニングにかかっていたのだった。

    なんとなんとなんと、そのような次第で、8月16日の試合が、チケットが確保できたのが8月13日だった。しかも、Confirmation mailには「紙のチケットを郵送します」と書かれている。これを見て度胆を抜かれた私は、郵送なんかされると困る、と思い、すぐにメールで「当日スタジアムで受け取り希望」と送ったところ、すぐに返信がきて「外国の住所のファンには送らずに当日受け取りになっています」とのこと。翌8月14日には5:00起きで出発したというのに、そんなことを直前までバタバタやっていたことは、後から振り返ると滑稽だった。

    ともあれ、ますます混乱を悪化させているのではないか、と苦笑する。でも、いちいち回答くれるところはえらい。今回のことでは、たぶんクラブのスタッフはシフトだとは思うが徹夜で働いたように見える。3日間でこれだけのことをこなすのだから...

    しかも、もともとシティはシーズンチケットやらメンバーシップ・カードの郵送が非常に遅い。スタンド移転したシーズンチケット・ホルダーに至っては、紙のチケットの郵送すら遅れたり、ばたばたと混乱が続いていたという話だった。

    その過程でクラブ側が間違いを起こして、ファンの移転先の座席が実は使えない席だと分かった、とかいう事件も発生していて、地元のファンの間で、MENに訴えた人もいたという。

    そんなゴタゴタが起こっていたので、チケットは早めにゲットしておいた方が良いと思い、マッチデイは、朝早くにまずはチケットを受け取りに行くことにしたのだった。

    ということで、トラムで2往復はするだろうと覚悟していたので、一日券を買うことにした。£5だったが、コインがないので£20札を入れた。すると、おつりが£1コイン15個で来たのには絶句した。なんと...朝から財布が重くなる。

    9:15、トラムに乗り、Etihad campusへ。9:35くらいに到着。同じトラムに乗っていた日本人二人組と会う。日本人だとお互いにわかったので、日本語で会話をする。彼らも私と同じく、朝のうちにチケットを受け取りに来たとのこと。ただ、その場所がわからずないという言葉を交わした直後に、はぐれてしまったが。

    クラブショップの前には、最も目立つところにラヒーム・スターリングの写真があった。ああ、大切にされているんだなと思った。ちなみに、私はLiverpoolファンの中では少数派で、ラヒームについては特に他意はなかった。シティで育って、スターになって欲しいと、純粋に願っていた。ラヒームにとっては今のLiverpoolよりはシティの方が成長できる環境があるだろう、と。

    そして、少し写真を撮りながら、クラブショップから出て行くスタッフに質問して歩くことにした。最初の人はわからなかいようだったが、次の人は確実な回答を持っていた。クラブショップの前のステージに裏側に「matchday ticket sale」と書かれた窓口が並んでいる。そこで10:00から発売だと言われた。「列ができると予測したので早く来た」と言うと、にっこり笑ってくれた。朝からスタッフは忙しそうに歩き回っていた。新装開店のスタンドとシーズン初の試合、しかも昨季のチャンピオンが相手と、二重三重に忙しかったのだろう。

    ふと時計を見ると9:45だったので、並び始めることにした。すでに並んでいた人が6-7人くらいいた。ちなみに、さきほどの日本人二人組とは合わなかった。彼らはどこに行ったものかとふと思ったが、その後も彼らとは合わずに終わった。

    列に着くこと15分、10:00になるとすぐに、正確に時間ピッタリに窓口が4つ開いた。私は2回目の番で、あっさり10:08にはチケットが発券された。

    それから、マッチデイ・ツアーの出発点を探すことにした。前回はコリン・ベル・スタンドの中で待ち合わせだったが、今回はなんとクラブショップの2階がミーティングポイントになったと言われた。ああ、質問して良かった。十分に時間があったので、先にトイレに行っておいた。更に、外に出てタバコを吸う時間もあった。準備万端!

    10:25くらいにツアーの集合となり、出席を取りながらタグを渡される。全員そろって、出発。コリン・ベル・スタンドの入り口で説明が開始する。ただ、結論から言うと、ツアー・ガイドは新人のようだった。最初の説明では、時間は1時間半で、あとからプレミアリーグのトロフィーが見られる、ということだった(と思う)。でも、1時間で終わり、トロフィーはなしだった。マッチデイ・ツアーはトロフィー・ルームには行かないのだと、終わる直前に誰かが質問した時に言われた。なんと...

    ともあれ、1時間のツアーでは、新装開店のサウス・スタンドの写真が取れた。コリンベル・スタンドの入り口裏にあるミュージアムには、昨季のアグエロのゴールデン・ブーツが陳列されていた。

    それからスタンドに行く。サウス・スタンドの前に大きなバルーンが4-5個あった。これは新装開店を祝う垂れ幕みたいなものになるらしかった。凄い。こんな時間から準備しているのだ、と感心した。

    ちなみに、ガイドさんの説明は、このあたりからややダルくなってくる。全く同じ話を繰り返したり...暫くして、前回のツアーの時のガイドだった女性スタッフが来て、ガイドさんに入れ知恵をしている。新人なのだろうかと思ったのはこの時だった。

    選手の控室はなしで、最後はピッチに行く。ベンチを見せてもらって、ピッチ・サイドで写真を撮って、それが終わりだった。

    ツアーが終わって外に出ると、時間は11:35くらいだった。ふと見ると、この時間なのに(試合開始4時間半前)、もう人が集まってきている。凄い。マッチデイだ、としみじみ。

    クラブショップで買い物をして、12時。ホテルに戻って荷物を置いて、昼食を取ってから2時間半前くらいにスタジアムに戻ろうと計画する。

    なんとなく試合前だしワインが飲みたくなったので、ワインを飲みながらサンドイッチ程度の軽食、と思ったところ、選んだ店が間違いで、アルコールなしだった。仕方ないので、コーヒーでサンドイッチとクロワッサンを食べる。パンは美味しかった。そう、イングランドのパンは美味しいのだ。ホテルの朝食に置いてあるパンはかたくてぱさぱさしているが、ふつうのカフェやレストランは、昨日のサンダーランドもそうだったし翌日のリバプールもそうだったが、パンは美味しい。イギリスのパンはフランスに比べると、隣の国なのにこんなに差があるのかと驚くくらいにまずい、と書いていた旅行案内書が昔あったなあと思い出した...

    今回は市内観光をする暇がないので、さらっと街中を歩くことにした。マーケット・ストリートのシティ・ストア(クラブショップ)の隣のDWスポーツは、入り口にユナイテッドのシャツが飾られている。リバプール・ワンの2つのクラブショップみたいだと苦笑。

    それからトコトコ歩いてピカデリー・ガーデンに行く途中で、ストリート・ミュージシャンがいた。とても素晴らしかったので、£2コインを出した。にっこり笑ってありがとうと言ってくれた。ポップ・ミュージックで有名なマンチェスターのストリート・ミュージシャン...

    ピカデリー・ガーデンに着き、トラムに乗ることにした。なんと、次のはEtihad campus行きだった。これはつまり、マッチ・デイの特別トラムなのだろう。2時間半前なのに。

    そして、明らかに試合に行くと思われるファンがたくさん乗っていた。Etihad campusで降りて、写真を撮りながらスタジアムに向かう。次第にマッチ・デイの雰囲気になってきた。

    さて、シティ・スクエアに着いて、さきほどワインを飲みそこなったので、さっそくサマビー・バーに入る。入口でチケット・チェックやっているバーだ。

    ところが、カウンターに行くとワインを切らしていると言われる。なんと、なんと...今日はワインについていない日なのだろうか?

    諦めて、敷地内のナショナル・サイクル・センター(?)のバーに行く。すると、ここではワインがあった。テレビがあって、パレス対アーセナルの試合を放映していた。すでに少なくないシティ・ファンが入っていて、テレビを見ていた。

    £3.5でワインを買って、テレビを見始めた瞬間にアーセナルが1点取る。あらあら、と思っていたら、暫くして同点ゴール。みんな大ウケだった。しばらくテレビを見ていたが、前半終わったところで再びシティ・スクエアに出ることにした。この試合は見たかったが、現地のマッチ・デイを楽しみたい気持ちの方が強かった。

    案の定、シティ・スクエアではステージでミュージシャンが生演奏していた。見ていると、しばらくして演奏が休止して、テレビが選手の入場を映した。おお、凄い...

    14:30、だんだん人が増えてきた。さすがシーズン初試合で、かつ、新スタンドの開店日だった。

    それから、スタジアムを一周する。私のスタンドはイースト・スタンドなので、シティ・スクエアの正反対の場所になる。

    ゆっくり歩くと、もう試合前40分くらいになったので、中に入ることにした。スタンド裏のバーでワインを飲み、それから席に行くことにした。私の席は、3階席だとは分かっていたが、実際に行ってみると、3階でも更にずっと上の席だった。ふむ。高所恐怖症にはつらい席だった。行くと、既に隣の親子連れがいて、にっこり笑って挨拶をした。ただ、すぐ前の席の人はまだ来てなくて、空席なので空間がある。座るとめまいがしそうになった。幸い、私の席は端だったので、手すりにつかまることにした。

    さて、両選手が入場してきて、アナウンスが始まる。事前に噂に上っていた、というかシティ・ファンから聞いていたのだが、サウス・スタンドに入るファンは紙ふぶきに参加してくださいということだった。そのタイミングというのが選手入場ということだった。ふむふむ、あまのじゃくのファンは紙ふぶきをいたずらする計画を話し合っていたが、概して、新装開店らしい華やかな紙ふぶきになった。もちろん、いたずらを実行したファンがいたが(タイミングを外してやった)。

    そして、ジャイアント・スクリーンではプロモーション・ビデオが流れる。シティ・ファンと選手が交互に出てきて「あなた方のために歌います」(ファン)、「あなた方のために戦います」(選手)、と語る、それがいい感じで流れた。最後がアグエロの「あなた方のために得点します(にっこり笑う)」。その言葉がこの日の試合で実現したことはご存知の通りだった。

    なんかいい感じで開始した試合は、シティが最初から飛ばす。見ていた私は、昨日の試合に比べてあまりにも違う、その差の大きさにぐらぐらした。明日はこれの後だから見劣りするなどということはないだろうか、という心配すらしてしまったくらいだった。

    最も、チェルシーの新キーパー、ベゴビッチがセーブを重ねる。アグエロの凄いシュートをことごとくセーブするベゴビッチ、いい感じの緊迫した試合になってきた。ただ、チェルシーの10人の選手はいまいち、参加していない気がする...

    そして、この試合のハイライトは、ガリー・ケイヒルがけがをして、チェルシーのメディカルがピッチに入ってきたことだった。先週のあの事件は凄い紆余曲折に発展し、週末にはとうとう、モウリーニョと決別した(?)チェルシーのドクター、エバの元彼氏がエバとのプライベートな話をタブロイド紙に暴露したことで、凄い話になっていた。あまり詳細に触れる気にもなれないが、モウリーニョがエバと決別した理由はエバがチェルシーの選手と浮気していた、という感じの話に発展していたのだった...

    ともあれ、イングランド中のスキャンダルになっていたその話の直後で、チェルシーの代理メディカル・チームが選手の手当に走ってきたことから、シティ・ファンは皮肉なチャントを送り、更に「明日の朝にはクビになる」と、メディカル・チームに向かってチャント。これにはスタンド中が爆笑、この日のマッチ・オブ・ザ・デイでも笑い話のネタになった。

    更に、ケイヒルの手当がまだ続いている時にディエゴ・コスタが怪我をして、血を流して倒れた事件があったので更に、これはモウリーニョが一人負け、という感じになった。結局、シティのメディカル・チームが援助に走ったわけだが、スタンドのシティ・ファンはモウリーニョにアンチのチャントを浴びせ、続いてエバに対する支持のチャントをやって、また爆笑を買った。いやはや...

    後半の事件は、これはこの週のモウリーニョの「チームの成績の目くらまし」に使われることになったわけだが、ジョン・テリーが交代させられたことだった。これは誰もが深読み(?)して、「モウリーニョのジョン・ストーンズに対するメッセージ」と解釈された。

    試合は3-0と圧倒的にシティが優位で終わった。と、第三者の目で見ても思ったし、2-0になった時点でアウェイ・スタンドには空席がだんだん増えた様子が見て取れた。このアウェイ・スタンドの空席について、ユナイテッド・ファンがなんと言っているか聞きたい気がしたくらいだった。

    そして、モウリーニョが試合後のインタビューで「ベスト・チームが負けた。試合結果は偽物」とのあのコメント。これは、その日のマッチ・オブ・ザ・デイで「試合結果は確かに偽物。シティは3-0ではなく5-0で勝つべきだった」とアラン・シーラーとルート・フリットから突っ込まれていた。

    そんなポスト・マッチ・アトラクションを1時間ちょっと、シティ・スクエアに座って見た後で、やっと市内方向のトラムが来始めたとアナウンスが流れたので、私も帰途に着くことにした。しかし、トラムが1時間も来ないとは、シティ・ファンが文句を言っていた理由も理解できるような気がした。

    ともあれ、1時間20分待った末に来たトラムに乗って市内に戻る。言うまでもなく、トラムの中はシティ・ファンで満員で、ファン・ソングやチャントの大会になった。さすがシティ・ファンで、その方向はすぐにユナイテッド・ソングに流れ、延々とユナイテッドの歌が続く。あの定番の「スモール・クラブ」は勿論、グローリー・グローリー・マン・ユナイテッドの替え歌やら、延々と続く。「シティ・ファンはアンチ・ユナイテッドとしてだけ存在する」という固定観念を、わざとやっているとしか思えない。自分たちのチームが勝ったお祝いよりもユナイテッドをコケにする歌の方が盛り上がるのだから...

    ピカディリーに着く頃には、私は笑い過ぎて涙が出てきた。すると、隣に立っていた男性が「楽しんだ?」と言って笑っている。

    ちなみに、最後の方はヤヤ・コロ・チャントになり、これは私も参加した。これ、本当に楽しいなあ。コロがいなくなってもまだ現役バリバリだが、ヤヤがいなくなる暁にもまだ続くように思う。これがお蔵入りするのはもったいないとしみじみ思う。つい、日本でもやりそうな気がして怖い....

    ピカデリー・ガーデンで降りて、そのままホテルに戻る。もう19:50になっている。昨日はサンダーランドでまる一日費やしたが、今日はずっと市内にいたというのに、今日もまる一日をマッチ・デイに費やした。明日は本命のリバプールで、帰りは最終の00:20着の電車が決まっているが、朝もそれなりに早く出るつもりなので、まる3日をフットボールだけで過ごすことになる。これは新記録かもしれない。買い物などする暇はない。このために来たのだから良いか、と思いつつ...

    夕食は、今日だけがまともに食べられるのだからと思い、中華街に行く。ただ選択は外れた。看板と異なる内容のメニューが出てきた時にやめればよかったのだが、高くてまずくて半分残したような食事で終わった。まあ、こういうこともあるか。

    ふと、今回は食事は運がないかなと思った。

    プレミアリーグ観戦(2015/8/14)サンダーランド

    6:30起床。実際には目覚ましより前に目覚めて、7時前には支度完了だった。食事は7:30からなので、先に街中に出てMENを買ってこようと出かけた。ホテルのすぐ近くに24時間オープンのキオスクがある。そこで、ペットボトルやらスナックやら、を買って、MENを探す。見ると昨日の無料版が置かれていた。ラッキー。スタッフに聞くと、木曜日と金曜日がフリーなのだと。ふむ。

    ついでに持ち帰る分の紅茶を買っておいた。これは大正解だった。後から振り返ると、買い物をする暇すらないくらい忙しく終わったのだった。ちなみに、そのキオスクで聞くと、今日のMENはまだ入ってないと言われた。

    帰り道、ホテルの向いにユナイテッドのオフィシャル・ショップがあったので、そこに寄る。その店には今日のMENがもう置いてあって、買って帰った。

    ホテルに戻って、部屋に買い物を置くと、ちょうど朝食に良い時間になった。8:00には出たいと思っていたので、ほんの少し食べて、やめることにした。明日はゆっくり食べようと思って。ところが、翌日もろくに食べられなかったのだが...

    ちなみに、朝食のレストランの中はアジア人観光客ばかりだった。すごい。中国・韓国の人々ではなさそうに見える。アジアは本当に経済活性化だと思った。

    さて、朝食を終えて、隣のコーチ・ステーションに向かう。8:15にニューカッスル行きに乗る。というか、サンダーランド行きはニューカッスル行だと教えられた。聞かなかったらわからなかったかもしれない。イングランドの公共交通機関は、こんな感じで結構難しい。簡単そうに見える旅程でも、スタッフに質問して確認しておくことが必要だとはこれまでに学んだことだったが、今回もしみじみ実感した。

    マンチェスターからサンダーランドへのコーチは、途中、ブラッドフォード、リーズ、ミドルスバラに止まり、サンダーランドに入った。到着は11:20。予定の時間より若干、早く着いたような気がする。

    コーチ・ステーションで降りて、まずはトイレに行こうと思い、まっさきに目があったスタッフにトイレの場所を聞く。向かい側に当たる店の隣にあると言われて、トイレを済ませた。外に出て一服しながら街中をぼっと見る。なんとなく、そのあたりがショッピング街になっているように見えた。事前にちょっと地図でチェックしておいたのだが、ここを真っ直ぐ行けばスタジアムではないかという気がした。

    カンで歩くのは危険だと思い、さきほどの場所に戻って、同じスタッフの人に、スタジアム・オブ・ライトの行き方を質問する。時間は11:30。「メトロで行けばすぐについてしまう。歩いても20分くらいだし、試合まで3時間半もあるから、歩いた方が良いかも」と教えてくれた。

    では歩いて行くから道をを教えてくださいとお願いすると、やはりカンの通り、トイレの横の外をずっと行けば良いのだと言われた。「橋を渡ればすぐにスタジアムだが、ここを真っ直ぐ行くと、赤と白のシャツを着た人々が見えるから、その人々に着いて行けばスタジアムに着けるよ」と。おお、なんと伝統的なイングランドのフットボールのマッチデイだ。

    その日はイングランド北部とは思えないくらいに天気も良く、歩いた方が良さそうに見えた。そもそも、帰りは試合が終わるのが17:00ちょっと前で帰りのコーチが18:00出発だから、メトロの列で並んでハラハラするより歩いた方が良い。そのためにも、行で道を覚えておこう。

    その途中、昼食を取って、時間があれば適当に観光をしようと思った。とことこ歩くと、ちょうど昼時で、家族連れが食事している姿が見える。赤と白のシャツもちらちら見える。いい感じだ。ノリッジのアウェイ・サポーターらしき人々も見える。ああ、典型的なマッチ・デイだ。

    ちなみに、昼食の場所を探してフラフラ歩いていると、すぐにスタジアムが見えた。20分、よりはちょっと遠そうだったが、でも、これは楽勝だ。帰り道に迷わないように気を付ければ、18:00のバスは問題なさそうに見えた。

    そして、歩いている時に、なんとなく良さそうなレストランがあったので、入った。これも正解で、手ごろな価格で美味しかった。

    13:00、食事を済ませて、まだ時間があったのでスタジアムと逆方向にちょっと歩いてみた。標識には、ツーリスト・インフォメーション・センターがあるように見えた。しかし、その通り歩いてみると、閉まっている。人々に聞くと、なんと最近しまったのだそうだ。残念。さすがに観光客が少ないのだろう...

    ということで、地図が欲しかったのだが諦めて、もう少しふらふら歩いた後でスタジアムに向かうことにした。

    スタジアムに着いたのが14:00より少し前だったが、さすがにシーズン初のホームの試合だけあって、人出が早い。もうその時間から赤と白の人々が見えて、全く回り道もなく、素直にスタジアムに到着した。帰り道、迷わないように要所要所を写真撮りながら歩いたが、ほとんど不要だったくらいに道は簡単だった。

    橋の当りから赤と白の人々について歩いたが、スタジアムはずっと見えているし、こんな簡単な町はないといくらいだった。ビラ・パークも簡単だったが、でも市内のコーチ・ステーションからの道がこんなに簡単とは、感激した。

    ウィガンやボルトンも比較的簡単だが、もうプレミアリーグの試合は行われていないし、サンダーランドもおそらく、今季が最後だろう...

    ちなみに、スタジアムには家族つれが非常に多く、いい感じだった。典型的なイングランドの地方都市だ。この町が来季からプレミアリーグの試合が見られなくなるのは残念だとしみじみ思った。

    橋を渡ったところにメトロの駅があった。そこからスタジアムは徒歩7-8分あったが、サンダーランドAFCのポスターやら紋章付の看板やら、なかなか楽しい道だった。道の途中に「スタジアム・オブ・ライトにようこそ」という看板もある。ホットドッグやチップスを売っているワゴン車がたくさん並んでいた。

    スタジアムは立派で、メトロから歩いてすぐのところにトイレが公開されていた。ちょうど到着した時にトイレに行きたくなったので、さっそく恩恵にあずかる。ただ、チケット・チェックがあった。なるほど、試合に来た人専用というわけだ。もっとも、試合に来た人以外が試合の日にこの当たりにいるとは思えないが。それにしても、便宜は良い。

    入り口付近にFan Zoneというコーナーがあり、そこで飲み物や食べ物を売っていて、ゲームなどのアトラクションがあった。間違いなく、ファン・サービスだ。Liverpoolも数年前からFamily Parkを始めたし、シティでもシティ・スクエアがあったし、あちこちのクラブでこのようなことをやっているのは良いことだと思った。ファンが、早めにスタジアムに来て、交通混雑の緩和にもなるし、ファンも楽しめる。

    ちなみに、Fan Zoneに入ってみたが、ビールしか売っていないので買うのはやめて、さらっと見学だけしてすぐに出た。そろそろ1時間前を切っていたので、スタジアムを一周して、中に入ろうと思った。ちなみに、自分のスタンドはメトロからものすごく近い場所にあった。良い場所だ。

    ぐるっと歩くと、正門は全く逆だった。そこにはクラブショップもあり、明らかに賓客と思える人々が外に出て煙草を吸ったり、ふらふらしていた。私もクラブショップに入り、買い物をする。

    正門前の銅像は、家族連れの銅像で、いかにもサンダーランドらしい銅像だった。

    試合開始30分前、中に入る。私の席に着いた途端に、目の前にマスコットがファン・サービスに巡回していた。写真を撮る。

    家族連れの中で、試合開始。私の席の左3つが開いているが、他はまずまず満席に近い入りだった。しばらくして、私の左側の人々が遅れて到着して、結局は満席になった。

    ただ、試合が、なんともひどかった。来季はこのチームは見られないなと確信した。選手のやる気が全く見えない。ノリッジが1点取った時に、スタンドのあちこちで、ファンが立ち上がって罵倒を飛ばす姿が...。ああ、ファンは不満に満ちているのだなあと思った。

    しかし、2点目が入った時には、私の左側にいた親子連れを含め、多くの人々が出て行った。あらあら...でも、この場面、後からマッチ・オブ・ザ・デイで見ると「ファンがぞろぞろ出て行きます。ただ、この人たちはきっと戻ってくるでしょう。ただ、今はパイントが必要になったものと思われます。それは無理もないことです」と言っていた。その通りだった。

    ともあれ、すぐ左に座っていた初老の男性はずっと席に残っていた。この人とちょこちょこ会話を始めたのだが、ハーフタイムにいろいろ話をした。地元で生まれたシーズンチケット・ホルダーとのこと、ただ、仕事でオーストラリアに何年か住んでいて、数年前に戻ってきてまたシーズンチケット・ホルダーになったのだとのこと。日本にも行ったことがあるとのことで、結構、話が弾んだ。

    ちなみに、ハーフタイム中に、左となりの親子連れが戻ってきた。

    後半、同じ感じで試合が進む。ひどい...

    で、3-0になった時には、多くの人が出て行き、今度は戻ってこなかった。左となりの親子連れも。今度は、みんなもう、さじを投げたという表情だった。

    左隣のシーズンチケット・ホルダーの男性は、ファイナル・ホイッスルまで残った。私はもちろん、というか、地元の人々みたいにこの情けない試合を毎試合見せられているファンではないので、最後まで残った。結局、ファイナル・ホイッスルを聞いたのは二人だけだったという感じか。

    試合の途中で、あちこちから罵倒が飛ぶのも悲しかった。でも、ファンの怒りは仕方ないと思えた。選手はみな、何かおかしいと思った。

    隣の男性が「監督か選手か、どちらかに大きな問題が起こっているように見える」とポツリと言う。私は「どちらだと思いますか」と聞くと、「両方」と言って苦笑。

    ちなみに、途中で出てきた41番のダンカン・ワトモーは、この人だけはやる気を見せて動き回った。そして、唯一の得点もこの人だった。私は、隣の男性に「他の選手の90分よりもこの人1人の方が役に立った」と言い、二人で深くうなづき合った。

    ファイナル・ホイッスルが鳴った。地元のファンにとっては悲しい試合だった。

    私はバスの時間があったので、すぐに隣の人に挨拶をして、帰途に着くことにした。すると、その男性はにっこり笑って、「また会いましょう」と言ってくれた。いい感じの人だった。ちなみに、今回は、どの試合でもみな、いい感じの人々と出会った。

    席からスタジアムの外に出るまでが、やや時間がかかった。通路が人で埋まってしまい、なかなか動かない。これはどのスタジアムでも同じ現象だが。ただ、いったんスタンドを出ると、その後は順調だった。トイレ経由で帰り道を歩く。来た道をそのまま戻った。特に問題なくコーチ・ステーションに着く。

    多くの人が3点目の時に帰ってしまったが、最後まで残った人々は、帰り道に聞こえてきた周囲の会話から判断しても、みんな冷静だった。あの隣の男性みたいに、昔気質のファンだけが残ったという感じか。

    17:25、コーチステーションに着く。すると、昼のスタッフが同じ場所に立っていた。むこうも覚えていたらしく、挨拶を交わす。

    キオスクでペットボトルの水を買って、コーチを待つ。ニューカッスルから来て、ここで客を乗せる、と言う感じなのだろう。到着が5分程度遅れたが、でも周りの人々もマンチェスター行を待っていたらしく、みんなで会話しながら待ったので心配する暇はなかった。しばらくして、そのうちの一人が「マンチェスター行が来ましたよ」と叫んでくれた。ああ、典型的なイングランドの風景だった。

    ちなみに、バスはリバプール行だった(マンチェスターが終着ではない)。あら、寝過ごしたらまずいなと思い、緊張して乗っていた。問題なく着いて、マンチェスターで降りる。

    21:35、ホテルに戻る。疲れていた。新聞を見るとマッチ・オブ・ザ・デイまであと25分しかない。ふむ。では、ルームサービスのピザで済ませることにした。ちょうどマッチ・オブ・ザ・デイが始まった頃にピザが運ばれてきた。£15(チップ込)だった。

    マッチ・オブ・ザ・デイは、サンダーランドvsノリッジが最初で、やはりサンダーランドのひどさが話題になった。リー・カタモールが「選手同士がお互いを尊重し合って頑張らねばならない」とインタビューで語った。いかにも問題があるような言葉だつたし、それも話題になった。

    本当に、このままだと降格は逃れられないと思ったし、マッチ・オブ・ザ・デイのアナリストも全員一致で同じ意見だった。シーズン開幕直後というのに、降格は逃れられないなどというのは何かという気はしたが、本当に心配な内容だった。

    番組の終わりに近づくと眠気もひどくなって、早々に寝ることにした。明日はシティだ。

    プレミアリーグ観戦(2015/8/14)マンチェスター-1

    成田からロンドンの便の中では、隣に座ったイングランド人男性とずっと会話しながら過ごした。最近では珍しい感じの人だった。というか、最近は電車や飛行機で隣に座った人と会話するという習慣がすっかりなくなったように見える。時勢と言うものか。ともあれ、私ははフッドホールを見に行くのだと言うと、この人は「僕はイングランド人で唯一、フットボール好きでない男」と言って笑っていた。自動車の内装のデザイナーということで、いろいろと車の話を教えてもらって、それなりに面白かった。

    BA006は定刻にロンドンに着いた。そこで、この隣の男性はロンドンで下りたので、道の途中で挨拶をしてお別れとなった。私は国内便の乗換口に行く。ここ数年、代わっていない。同じターミナル5で、東京から着いたまま乗り継ぎ口へと歩く。

    そして、パスポートコントロールに至る。ちなみに、今回は珍しく、うるさい係員につかまった。そもそもこの短期滞在で、フットボールの試合を見に行くというのにこんなに止めるか、というくらい、しつこく質問攻めに合った。

    その「しつこい質問」の中には、宿泊先としてマンチェスターのブリタニアホテルと記載しておいたことを上げ足取りされて、サンダーランドに試合を見に行くということを突っ込まれたのだった。「ずつとマンチェスターに滞在するのか」と質問されて、そうだと答えると「サンダーランドに行くのに?」と畳こまれた。ただ、私は正直に「日帰りで行くのだ」と答えた。すると、その係員は渋々納得した。

    移民問題がうるさいからだろうか?ともかく、不必要なまでにしつこかった。これまでの人は、というか、パスポートを新しくしたばかりの時などの例外を除くと、パスポートの記録から毎年来てちゃんと出て行ってる実績が見えるのに、それでもしつこく質問されたのは、これが初めてかもしれない。

    さて、やっとパスポートコントロールを過ぎて、乗換のための保安検査に至る。ここで、前回の教訓を生かして、コンタクトの保管液やら目薬など、水のものは分けておいたところ、私は問題なく通ったが、圧倒的多数の人が捕まっていた。

    なんか、この国はいきなり厳しいチェックをやったり、適当に過ごしたり、その落差が激しい。まあ今回に始まったことではないが...

    ロンドンでの待ち時間は予定通り、2時間そこそこ。コンタクトを入れたり、手荷物を整えたりして、新聞を読んだり...とかやっているうちに、すぐに搭乗時間が来た。なんと、殆ど無駄がない旅になった。

    しかも、マンチェスター行はなんと、遅れ無しで出発する。滑走路ではやや待たされたしたが、飛んだ後は早くて、到着はほぼ定刻だった。

    19:30くらいに、マンチェスター空港の荷物受取場で、無事、荷物を取って外に出る。ここではやや待たされたきらいがあったが、まあ、前回はロンドンで6時間近く待たされたことを考えると順調と言えた。

    空港の外に出て、ほぼ24時間ぶりの一服。今回も、ニコチンが体内に回って気持ち悪くなった。毎回、この感じを味わっているのだが、何故これで禁煙に失敗するのか、今だに疑問が湧く。まあ、それはさておき、外の空気を吸って気持ちは整った。

    落ち着いてから、マンチェスター空港駅に向かう。ターミナル3から1まで紆余曲折した道を歩くのだが、もうこの道も覚えてしまった。殆ど迷わずどんどん歩いて、駅のチケット売り場に着いた。

    チケット売り場の窓口は一つしか空いておらず、列には3-4人並んでいた。1番目の人がかなり質疑応答に時間がかかっていたが、その人が終わったらあとはすんなり行った。そんなに待たされずに自分の番がくる。待っている間、電車の運行票をぼーっと見ていると、全ての電車がピカデリーに止まる、と書かれていた。ふむ。やはり、空港から最も便が良いのはピカデリーなのかとぼーっと思う。

    20:09の電車でPicadillyへ。たまたま各駅停車だった。まだ外は明るかった。天気は良い。なんと珍しいことか。ちなみに、この時には、あのマンクニアン・ウェイの大きな穴が発覚した直後だったと思うのだが、この時には知らなかった。翌朝にローカル・ニュースを見て驚いたのだが...というか、Facebookに写真を載せたら、道路の穴の話をコメント付けた人がいて、その時には、、その人の言ってることが理解できなかったのだった。

    いや、この穴の話は、その後、さすがにあちこちで聞いたが...ちなみに、私は今回は忙しくて時間がなくて、この穴を野次馬しに行く暇も取れずに終わった。というか、今回は3日間で3試合見たため、予定以外のことをする暇は殆どなかった。食事もろくにとる暇がなかった、という感じか。

    20:30、ピカデリーに着いて、そこから歩いてホテルへ。荷物はあったが、15分そこそこで歩けた。街中は金曜日の夜だから、人でがすごかった。ともあれ、特に問題なくホテルに着き、チェックインを済ませた。

    21:20 部屋に入る。レセプションのスタッフが日本語勉強している人とのことで、「お元気ですか」という言葉がいきなり出てきた。なかなか楽しかった。朝食は別料金だったので、3日分頼んだ。最終日は6時に出るので無理だろうから。

    ちなみに、土日は朝食は7:30からとのことで、明日は8時過ぎには出なければいけないのでゆっくり朝食を取っている時間がなさそうだった。まあ、いいか。ちなみに、今回はろくに朝食すら取る機会がなかったのだった。

    さて、チェックインして、部屋にスーツケースを置いて、開きもせずに、すぐに隣のYatesに走る。ビラ対ユナイテッドの試合が最後の方だけでも見られる時間だった。なんと、定刻に飛行機が着くとこんな楽しみもあるのだ。

    さて、Yatesに入ると、さすがに混雑していた。前回、このパブでバーンリー対チェルシーを見た時にはシティ・ファンばかりだったし、今回も、たぶんユナイテッド・ファンはみな試合に行っているからシティ・ファンの方が多いだろうと予測していたのだが、実は客はほぼ全員、ユナイテッド・ファンのようだった。

    最後の20分くらい見られたが、ビラは全く得点できそうにない。チャンスは唯一、デパイがsitterを外した場面だつた。その反応が、店内一斉にうあーーーーっ、という感じで、笑えた。私は(内心、違う意図で)同じ反応だったのだが...。この時に、周囲の人々の目には、私も彼らと同じ(ユナイテッド・ファン)と映ったのだろうと思う。

    隣に立っていた男性が「あなたでも得点できたね」と、笑う。私は適当に笑いながら、ポツリポツリと会話が始まった。その人に、得点したのは誰かと質問すると、その人は知らなかったらしく、隣の男性に聞いてくれた。ヤヌザイだ、と教えてくれた。ふむ。

    試合はひどくつまらなかった。これはユナイテッドのせいもあったが、ビラのせいの方が大きいように見えた。ともあれ、退屈したファンが、店内で歌を始めた。その歌を聴いている方が遥かに面白かった。この歌の状況見て、これはどう見ても、ほぼ全員がユナイテッド・ファンだと確信した。

    試合が終わって、隣の男性に挨拶をして、さっと出てホテルに戻ることした。なにしろ24時間の旅を終えたばかりで疲れはひどかった。気持ちは高揚していたが。

    ホテルに戻り、やっと荷物を開けて、シャワーを浴びる。支度をしながら見回すと、なんと、備品がしょぼい。コンセントが一つしかない(2日後にもう一つあることに気づいたが)。テレビのコンセントを外して、PCと携帯の充電を交互にやった。

    そして、浴室には石鹸1つしかない。シャンプーもローションもない。なんと3つ星のホテルが...と驚く。どうなったのかと思った

    ともあれ、疲れていたのであまり考えるひまもなく、目覚ましをセットして寝ることにした。明日は8:15のバスに乗ってサンダーランドに日帰り旅行だ。8:15出発で、帰りは18:00発、マンチェスター着は21:40という、本当にまる一日の旅行だつた。

    おやすみなさい。

    プレミアリーグ観戦(2015/8/14)出発-1

    8/14 6:00に空港送迎定額タクシーで千歳空港に向かう。今回はぎりぎり、電車でも間に合うかもしれなかったのだが、ここで危険を冒すのはばかげていると思い、タクシーで行くことにした。今までと同じく北広島から高速に乗り、千歳空港へ。タクシー代は今までと同じ価格だった。

    千歳空港には6:50頃に着く。今回はJALのチェックイン・カウンターも開いており、あまり混雑していない。クラスJもあっさり取れた。ちなみに、帰りは羽田からだつたので、しかも火曜日の朝9:30の便でビジネス客が乗る時間帯、無理かなと思ったがやはりクラスJは取れなかった。平日ならば成田の方が効率が良いと思った。

    さて、行の便(3便乗り継ぎ)は、出発地点の千歳から殆ど待ち時間なくどんどん進む予定だった。そして、なんと、今回はどの便もほぼ定刻に発着したので、まさに予定通りにマンチェスターに着くことになった。

    成田では(予定通り)殆ど時間がなく、ラウンジで最後のタバコと軽い朝食を取って、バタバタとBAの搭乗口に向かう。

    ところが、走って乗ろうと思ったところが、搭乗口で止められて、購入の時に使ったクレジットカードを見せろと言われる。BAはいろいろチェックが厳しい。まあ、セキュリティがしっかりしているからと言えばその通りなのだが。

    リトル・マジシャンの怒りの炎

    1年ほど前のこと、2014-15季の開幕1週間前の2014年8月9日に、Liverpoolファンの有名なアンオフィシャル・サイト(RAWK)で、そのシーズンのLiverpoolの最終順位を6位と予測した人がいた。その時点では、「悲観的過ぎる」と批判されて終わったその人の予測が、シーズン終幕の2015年5月末に掘り起こされ、あまりの正確さに、ファンの間で驚きの声が広がった。

    今ではいくつかのテレビ局でアナリストとして活躍しているそのファンの、1年前の予測は、まさに、クリスタルボールそのものだった。

    「2014年5月に、あと一歩のところで優勝を逃した精神的なダメージは、ファンですらまだ立ち直っていないくらいだから、選手たちが完全に後遺症を克服できたとは思えない。開幕直後は厳しい対戦が続くが、そこでもし躓けば、選手たちは心の奥底で、後ろを振り返り始めるのではないだろうか。5月のあの衝撃と、ルイス・スアレスを失ったことを、嘆く気持ちに襲われるのではないだろうか」。

    「そして、スアレスの穴の大きさは、2013-14季のゴール(31)+アシスト(14)の数では図れないものがある。Liverpoolは、生粋のリーダーで、試合に勝つためにはあらゆる犠牲をも惜しまない、貴重な闘士を失った。スアレスの存在は、対戦相手の選手に恐怖心を与えるだけでなく、精神面でLiverpoolの選手たちを支えていた」。

    「たとえば、W杯のブラジル代表チームに選ばれなかった時の感想を問われたフィル(フィリペ・コウチーニョ)のインタビューでも、それは明らかだった。『母国代表チームに貢献することができなかった自分に対して、怒りを感じる』と、フィルは語った。『その怒りを、自分が限界に挑むための起爆剤に使う。トレーニングで、ルイシート(スアレスのニックネーム)のマジックを見て、いつも全身が凍る思いにかられた。今の自分の怒りの炎を使って、こうあるべき鋳型に固めて行く』」。

    その時点では移籍ウィンドウは閉まる前で、Liverpoolはストライカー補強に苦戦していた。しかし、デヤン・ロブレン(£20M)、アダム・ララーナ(£25M)、ラザル・マルコビッチ(£20M)、エムレ・カン(£10M)など、主要な新戦力獲得は完了していた。

    「一気にこれだけ多くの戦力を加えれば、チームがまとまるまでに時間がかかることは見えている。その中で、5年ぶりの復帰になるCLは、ましてや若い監督にとっては未知の世界で、大きな負荷になる危険性を秘めている。新戦力に関しても、外国リーグから来た若手選手たちが、プレミアリーグでの初シーズンに、バリバリ活躍するのは無理というもの。そして、ここ3年間で良かったのはわずか5ケ月というロブレンと、プリシーズンを負傷で棒に振ったララーナには、正直、あまり期待できない」。

    「2014-15季は、トップ4入りを目指すシーズンになるだろうということは、これまでと同じ。そして、最後は目標を達成できずに終わるだろうことも。ただ、1年前までとは違って、期待を凌駕した前年の後では、今回の結末は『壊滅的な失敗』と映るだろう。シーズン前半に躓けば、大きな暗雲がかかり、低迷のスパイラルに苦しむことになるだろう」。

    誰もが胸を痛めながら読んだ、あまりにも正確だったこのファンの予測は、多くのマイナス要因の中の、唯一とも言えるプラス面でも的中していた。

    不調に始まり不調で終わったシーズンに、チーム全体が、後ろを振り返って足踏みする中で、「怒りの炎」で自分の限界に挑み続けたコウチーニョが、2月のサウサンプトン戦(試合結果は2-0でLiverpoolの勝利)、続くマンチェスターシティ戦(試合結果は2-1でLiverpoolの勝利)と、立て続けにマジック・ゴールを生み出し、Liverpoolのプレイヤー・オブ・ザ・シーズンに輝いた。更に、プレミアリーグの最優秀選手賞の候補者リスト入りを果たし、「リトル・マジシャン」のニックネームはイングランド中に広がった。

    8月8日にプレミアリーグの2015-16季が開幕し、2大優勝候補と言われているチェルシー(スウォンジーに2-2)とアーセナル(ウエストハムに0-2)が、揃ってホームでポイントを落とすスタートを切った中で、Liverpoolは、昨季の最終戦で53年ぶりの大敗を食らったブリタニア・スタジアムで、ストークシティに、苦戦の末、1-0と勝った。

    世の中のアナリストのトップ4予測では、4チーム内の順位は異なるものの、ほぼ全員が一斉に「昨季のトップ4は固定」と掲げていた。極端な人は、「8月9日のブリタニア・スタジアムで、昨季の6-1の悪夢を取り払えなければ、早々の監督交代もあり得る」とまで言われていたLiverpoolは、チーム全体が昨季の悪夢を思い出したかのような86分の後で、コウチーニョがマジックを披露したのだった。

    リトル・マジシャンの「怒りの炎」は、今季も燃え続けるかもしれない。

    テーマ : サッカー
    ジャンル : スポーツ

    夢を実現させたファン

    7月31日に、リッキー・ランバートのWBAへの移籍が正式に発表された。その日のプリシーズン戦で、さっそくサブで出場したランバートは、4部のブリストル・ローバーズ相手に2得点を決めて、新天地でのこの上ないスタートを切った(試合結果は4-0でWBAの勝利)。

    翌日のLiverpoolの地元紙リバプール・エコーは、ランバートがWBAでのデビュー・ゴールの後で語った、「Liverpoolを出たことは後悔していない。試合に出たかった。試合に出て得点したかった」という言葉を引用し、温かい激励の記事を掲げた。「ランバートにとって、Liverpoolでは失意に終わったことは明らか。でも、本人に責任があるとしたら、それは唯一、頑張り過ぎたこと。ランバートは、胸を張ってWBAに行くべき」。

    全国メディアも一斉に、ランバートに対する好意的な記事を掲載した。その一つであるガーディアン紙は、「Liverpoolでの1シーズンが悪夢に終わったことは事実。しかし、ランバートに同情を感じないファンはいないだろう。ランバートが、続けて試合に出る中で、ペースを整えるタイプの選手であることは誰もが知るところ。Liverpoolではスタートに躓いたことは不運だったが、その後も、良いプレイをしても次の試合ではベンチに戻され、数試合開けた後に90分にサブで出る、という繰り返しだった。これでは本領を発揮できないのは当然」と、Liverpoolの使い方がランバートの不調をもたらしたと、暗に批判を込めていた。

    「マージーサイドのカークビー出身で、熱烈なLiverpoolファンとして育ったランバートは、15歳の時にLiverpoolのユースチームを解雇された。それでもフットボーラーになる夢を捨てずに、ブラックプール、マクルスフィールド、ストックポート、ロッチデール、ブリストル・ローバーズと努力を積み重ねた。サウサンプトンではプレミアリーグでの2年間で29得点と名を上げてイングランド代表入りも果たし、2014年夏にはとうとうLiverpool入りのチャンスを勝ち取った」。

    ランバートがサウサンプトンから£4.5MでLiverpoolに移籍が決まった直後の2014年6月10日に、リバプール・エコー紙で報道された小さな記事が、Liverpoolファンの話題を呼んだ。

    マージーサイドのアパレル会社の本社工場で、勤続10年超の54歳の社員が、£1コインを投入して自動販売機でコーヒーを買おうとしたところ、機械が故障していたか、コーヒーは出ずコインも返ってこなかった。動揺したその社員は、自動販売機を叩いたりゆすったりしているうちに、ドアが割れてしまった。それが「会社の設備に重大な損傷を加えた」と見なされ、即時解雇を言い渡された、という事件だった。

    それまで一度も問題を起こしたことがなかった真面目で実直なその社員は、職場から1キロそこそこのマージーサイドのカークビーに、年収£20,000にふさわしい自宅を構えていた。今回の会社の措置に驚いた同僚の一人が、エコー紙に語った。「レイはみんなから慕われている人。意図的に壊したわけではなく、解雇に値するとは到底思えない」。

    「息子がプレミアリーグの選手で、しかもこの夏にLiverpoolに入った。働く必要などないのに、でもレイは、自分が働けるうちは息子の世話にはならず、自分で稼ぐのだといつも言っていた。今月は、W杯に出る息子を見に、奥さんと一緒にブラジルに行くことを楽しみにしていた」。

    不当解雇の撤回を求めて役所に相談することを検討中という報道に、地元のLiverpoolファンの間で、「事件そのものはひどい話だ。ただ、まさにリッキーのお父さん、という尊敬すべき人」という声が飛んだ。

    平均的な会社員の50倍~数百倍という高給取りのプレミアリーグの選手たちは、私生活や家族のスキャンダルに際して、イングランド中のタブロイド紙から注目を浴びる。某ビッグ・クラブの主将のお母さんが、ロンドンの高級デパートで、万引きで逮捕された事件は、「息子の時給にも満たないような金額の宝石を、万引き?」と、一斉にヘッドラインを飾った。

    ランバートのお父さんの不当解雇事件は、そのような派手なスキャンダル性もなく、地元紙に小さく報道されたにとどまった。

    そして、1年後には、ランバートがLiverpoolから人生で2度目の解雇を食らうことになった。

    Liverpoolファンは、例外なく誰もが、ランバートの新天地での成功を心から祈った。

    「多くの人は、夢をかなえられずに終わる。でも、リッキーは夢を実現させた。熱烈なファンが、Liverpoolのシャツを着て初めて試合に出た時の感激はどんなものだっただろう。Liverpoolでの初ゴールを、スティーブン・ジェラードに肩を叩いて祝ってもらった時はどんな気持ちだっただろう。リッキーは常に全力を尽くした。試合に出られなくても文句ひとつ言わず、常にチームメイトの活躍を祝福した。リッキーは、我々ファンの一員として、ファンに誇りを与えてくれた」。

    テーマ : サッカー
    ジャンル : スポーツ

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    ピーエルエフジェイ

    Author:ピーエルエフジェイ
    平野圭子(ひらのけいこ)
    プレミアリーグ ファングッズ店長です。

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